Phosphonium and Borate-Bridged Zwitterionic Ladder Stilbene and Its Extended Analogues
A. Fukazawa, H. Yamada, S. Yamaguchi, Angew. Chem. Int. Ed., 47, 5582-5585 (2008).
[DOI: 10.1002/anie.200801834]
(Highlighted in SYNFACTS)
求核的連続環化による双性イオン型オリゴ(パラフェニレンビニレン)の合成
2008/06/20
ラダー状に骨格を平面に固定したオリゴ(p-フェニレンビニレン)骨格を修飾して,最も特異な電子構造をもつπ電子系をいかにつくるか.本論文では,この問いに対する答えとして,ホスホニウムおよびボラートで架橋したラダー型オリゴ(p-フェニレンビニレン)類の合成と物性を報告している.ホスファニル基とボリル基をオルト位にもつジフェニルアセチレン類からの分子内求核的二重環化反応により,標的化合物を効率よく得ることに成功した.また,これらが双性イオン構造に起因して,高度に分極した電子構造をもち,長波長領域での吸収・蛍光などの特異な光物性を示すことを明らかにした.これらは新たな二光子吸収材料としての応用などが期待できる.